監修 広島大学病院 周産母子センター 准教授
阪埜 浩司 先生
再発子宮頸がんに対する治療
骨盤内でがんが再発した局所再発か、他の臓器に転移したがんが見つかったのか、放射線治療をしているかしていないか、年齢や体の状態などによって治療法が異なります。
患者さんの状況やこれまでの治療内容によって、放射線治療、薬物療法、手術療法から最適なものが選択されます。
骨盤内で再発した場合
これまでに放射線治療を行っているかいないかで、選択できる治療法が異なります。
放射線治療歴がない場合は、放射線治療が推奨されます。同時化学放射線療法が行われることもあります。
放射線治療歴があり、かつ照射野内の再発の場合は、症状緩和を目的とした薬物療法が推奨されます。術後合併症の多さや限られた医療機関でしか実施できないなどの課題はありますが、再発巣または子宮を摘出する手術療法が選択されることもあります。照射野外の再発では、放射線治療または同時化学放射線療法が行われます。
他の臓器に再発した場合
傍大動脈リンパ節(骨盤より上にある大動脈周囲のリンパ節)、脳、骨、肺への転移が多くみられます。患者さんの状態や再発した部位、再発巣の状態、これまでの治療歴などさまざまな情報を考慮して、放射線治療、手術療法、化学療法+分子標的治療、免疫チェックポイント阻害薬を単独あるいは組み合わせて実施します。