子宮・卵巣にまつわる病気
外陰がん
外陰部(多くは大陰唇)に発生するがんです。若い女性にはHPV感染が関与するものが多い一方、高齢者ではHPV感染が関わることは少ないとされています1)。
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1)Vinokurova S, et al.: J Natl Cacer Inst 2005;97:1816-1821
外陰がんの症状
外陰部のこぶ、かゆみ、痛み、熱感、出血、皮膚の色が部分的に白くなる白斑がありますが、早期の自覚症状はないこともあります。
外陰がんの疫学
大変まれながんで、女性生殖器癌の3~5%のみを占め2)、10万人あたりの1年間の発症頻度は、外陰がんと合わせても0.7人です3)。日本の報告で、発症が多くみられる年齢は67.4歳であり、70歳代にピークを迎えるとされています2)。
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2)杉森甫ほか:日本産科婦人科学会雑誌 47:685-693, 1995.
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3)国立がん研究センターがん対策情報センター:
厚生労働省委託事業「希少がん対策推進事業」希少がん対策ワークショップ報告書 平成26年3月
外陰がんの検査
視触診のほか、拡大鏡による観察、画像検査、麻酔をかけて病変部の組織を採取する生検を行います。
外陰がんの治療
手術による病巣の摘出が第一選択です。ただし高齢で術後の合併症や後遺症が懸念される場合は、治癒を目指した放射線治療が選択されます。
術後の患者さんの生活が重要視されるため、早期のがんでは切除範囲を縮小することが検討されています4)。
また手術による外陰部の欠損が大きい場合は、個々の患者さんの状態に合わせて再建を行うことがあります。
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4)日本婦人科腫瘍学会:外陰がん・腟がん治療ガイドライン2015年版, 2015, 金原出版