再発・転移を予防したい!
~先生からのメッセージ~
食事や運動などの生活習慣と乳がんの再発・転移リスクとの関連について、わかっていることはごくわずかです。しかし良い生活習慣は、乳がんの再発・転移に限らず多くの病気の予防策となります。
ここでは、整えていただきたい生活習慣についてご紹介します。
食生活1)
肥満
最初の診断時の肥満が再発リスクを高めることは確実です。乳がんとわかった後の体重増加も再発リスクを高めますので、適切な体重を保つようにしましょう。
乳製品
再発リスクとの関連は認められていません。肥満に気を付けて、適量を摂取しましょう。
大豆食品
大豆イソフラボンが再発リスクを抑える可能性があります。ただし、サプリメントでの摂取は安全性が確認されていないため、勧められません。
嗜好品1)
飲酒
飲酒そのもので再発リスクが高まることはほぼありませんが、新たながん発症のリスクは高まります。
喫煙
再発リスクとの関連は不明ですが、喫煙はあらゆる原因による死亡リスクを高めます。
運動1)
適度な運動
再発リスクを抑えることはほぼ確実です。
上記のとおり、健康的な生活を心がけることが、現時点では再発予防に最も効果的といえると思います。
なお適度な運動はQOL(生活の質)を上げますので、少し汗ばむくらいの歩行や軽いジョギングなどを週に1時間以上、定期的に行うとよいでしょう1)。