卵巣がんってどんながん?

監修 近畿大学医学部 産科婦人科学 教授 
松村 謙臣 先生

卵巣は女性ホルモンを分泌し、卵子を作り出す働きをしています。とても大切な臓器ですが、何か異常があっても、自覚症状が出づらいという特徴があります。
そのため、卵巣がんは早期発見が難しく、気づいたときには進行していることがほとんどです。しかし、少しでも早く治療を始めることで、その後の経過が良好になる可能性もあります。
もしなにか異常を感じたときに適切な行動を素早くとるため、このサイトで卵巣がんの正しい知識を身に付けましょう。

卵巣がんとは?

卵巣は、人体で最も多種多様な腫瘍ができる臓器と言われていますが1)、その中でも悪性の腫瘍を卵巣がんと呼んでいます。
同じ卵巣がんでも、抗がん剤が効きづらいタイプや効きやすいタイプなどの種類があります。

  • 1)青木陽一:日産婦誌 .2009;61(5):165-77.

卵巣がんの原因と症状

卵巣がんになる直接の原因は不明ですが、排卵回数の多さや肥満、子宮内膜症などが危険因子であることがわかっています。
初期の自覚症状はなく、進行して卵巣が腫れてくることによって、お腹の張りや洋服がきつくなったと感じる、トイレが近くなるなどの症状があらわれます。

数字でみる卵巣がん

2019年の1年間で13,388人が卵巣がんと診断されています。年代別にみると50歳代で発症する患者さんが、最も多くなっています2)

  • 2)国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

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