卵巣がんってどんながん?

数字でみる卵巣がん

監修 近畿大学医学部 産科婦人科学 教授 
松村 謙臣 先生

卵巣がんの患者さんはどれくらいいるの?

卵巣がんの患者さんは全国で13,388人(2019年)です1)
発症年齢は50歳代が最も多くなっています1)

卵巣がん患者数の推移
1990年からの卵巣がんの患者数を示しています。2019年の患者数は13,388人です。
  • 1)国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

婦人科がんによる年齢調整死亡率の推移
卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がんの1958年から2018年までの死亡率の推移を示しています。
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)

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増え続ける卵巣がん

1980年代から、卵巣がん患者さんの数は増加しています。一方で、卵巣がんによる死亡率は、近年少しずつ減っていく傾向にあります。卵巣がんの手術成績の向上や、薬物療法の進歩によるものと考えられます2)

  • 2)北正人:日本臨牀 76(suppl 2):491-498, 2018

専門医からのメッセージ

最近日本で行われた研究では、卵巣がんの発症リスク因子として、出産回数の少なさと6時間未満の睡眠時間が示されています3)
卵巣がん患者さんの増加には、少子化や、女性の社会進出による生活環境の変化が影響しているのかもしれません。
しかし、治療の進歩により、死亡率は患者数ほど大きく伸びてはいません。もし卵巣がんにかかってしまっても、しっかりと治療を受けていただくことで、長期の生存を期待することができます。

  • 3)Weiderpass E, et al,:Int J Oncol.2012;40(1):21-30.

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