白血病の症状

監修:愛知医科大学 血液内科 教授 高見 昭良 先生

白血病の症状には、どんなものがありますか?

白血病の症状は、骨髄中の白血病細胞が増えることで正常な血液細胞が作られにくくなることや、白血病細胞が臓器に入り込み、臓器が腫れたりはたらきが悪くなることであらわれます。白血病の種類によっても少しずつ異なります。

急性骨髄性白血病(AML)や急性リンパ性白血病(ALL)は進行が早いため、なるべく早く治療を始める必要があります。ただし、特徴的な症状はなく、風邪に似た症状にとどまることもよくあります。
一方、慢性骨髄性白血病(CML)や慢性リンパ性白血病(CLL)では、白血病細胞がゆっくり増えるため、当初自覚症状に乏しく、健康診断などで白血球数の増加を指摘され見つかることもよくあります。

骨髄で増えた白血病細胞が肝臓や脾臓などの臓器に入り込むと、おなかの膨満感(腫れや圧迫感)や痛み、骨や関節の痛みなどの症状があらわれます。

また、成熟しておらず、きちんと機能しない白血球が増え、正常な血液細胞が減ると、だるさ、息切れ、動悸、めまい、あざができやすい、鼻や歯茎からの出血、発熱、のどの腫れなど複数の症状がみられることがあります。

骨髄中の白血病細胞が増えたために、正常な血液細胞が作られなくなることによる症状
赤血球が作られなくなる
だるさ、息切れ、動悸、めまいなどの貧血症状
血小板が作られなくなる
あざができやすい、鼻や歯茎からの出血などの出血症状
白血球が作られなくなる
熱、のどの腫れなどの感染症状
白血病細胞が臓器に入り込むことによる臓器の腫れや、はたらきの低下による症状
リンパ節、肝臓、脾臓、歯肉に白血病細胞が入り込む
臓器の腫れ、肝臓や脾臓が腫れると、おなかの腫れがあらわれる
骨髄で白血病細胞が増える
骨や関節の痛み
中枢神経系で白血病細胞が増える
頭痛、吐き気など

白血病の症状

白血病の症状

医師からのメッセージ

今ある症状が心配な方へ

白血病の種類により、症状や病気の進み方、治療は異なります。そのため、ご自身の病気の種類や特徴を、きちんと理解することが大切です。病気の進行が早い場合など、すぐにでも入院や治療が必要になることも少なくありません。気になる症状がある方は、そのままにせずに、医療機関を受診しましょう。

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だるさ、息切れ、動悸、めまい

白血病細胞が異常に増えてしまうと、血液細胞が作られにくくなるため、正常な働きをする赤血球、白血球、血小板が減ってしまいます。酸素を運んでいる赤血球が減少すると、だるさ、息切れ、動悸、めまいといった貧血症状がみられるようになります。また、自己免疫性溶血性貧血(赤血球に対して自己抗体ができ、免疫反応によって赤血球が攻撃される)が起こり、重い貧血があらわれることもあります。

白血病によるだるさ、息切れ、動悸

あざができやすい、鼻や歯茎からの出血

白血病細胞が異常に増えてしまうと、血液細胞が作られにくくなるため、正常な働きをする赤血球、白血球、血小板が減ってしまいます。止血する働きを持つ血小板が減ってしまうと、あざができやすい、鼻や歯ぐきからの出血といった症状がみられるようになります。このほかに、血尿、月経異常がみられる場合もあります。病気があまり進んでいないうちは、出血症状が軽いこともあります。

白血病 あざができやすい 鼻血

発熱、のどの腫れ

白血病細胞が異常に増えてしまうと、血液細胞が作られにくくなるため、正常な働きをする赤血球、白血球、血小板が減ってしまいます。細菌やかび、ウイルスなどから体を守る働きがある白血球が減ってしまうと、感染症にかかりやすくなり、発熱、のどの腫れといった症状がみられるようになります。肺炎や敗血症(はいけつしょう)といった重い感染症がみられることもあります。

白血病による発熱、のどのはれ

骨や関節の痛み

骨髄の中で白血病細胞が異常に増えることで、骨の痛み(骨痛)や関節痛があらわれることがあります。

白血病による骨や関節の痛み

口内炎、歯肉の腫れ

口内炎は、急性骨髄性白血病の感染症状の一つです。口の中の症状としてはほかに、白血病細胞が入り込むことで歯肉の腫れがみられることがあります。

白血病による口内炎や歯肉のはれ

おなかの腫れ

白血病細胞が入り込むことで肝臓や脾臓が大きくなり、おなかの張りを起こすことがあります。特に急性リンパ性白血病でよくみられます。

白血病によるおなかの張り

リンパ節の腫れ

白血病細胞が入り込むことでリンパ節がはれることがあります。特に急性リンパ性白血病でよくみられます。

白血病によるリンパ節のはれ

頭痛や吐き気

白血病細胞が中枢神経系(脳や脊髄)に入り込み、頭痛 や吐き気を起こすことがみられる場合があります。

白血病による頭痛や吐き気