多発性骨髄腫と食事療法

監 修 | 京都府立医科大学 血液内科学 教授 黒田 純也 先生

多発性骨髄腫に効果のある食事はありますか?

多発性骨髄腫などの血液がんでは、発症リスク軽減や、治療の効果がある食べ物は見つかっていません。療養中の食事は、全身状態を良好に保ち、体力の維持や、感染を防ぐために、十分なエネルギーを補給でき、タンパク質、ビタミン、ミネラルといった栄養素をバランスよく含む食事をゆっくりと食べるように心がけることが大切です。体調や治療の副作用で食欲が出ない日もありますが、そのようなときには、無理をせず、食べられるものを食べるようにしましょう。

がん治療中の食事療法については、“がん with” に詳しい情報が掲載されていますので、ぜひ、ご覧ください。[2020年11月16日閲覧]

がんwith:食べたくなる、作りたくなる食楽レシピ
https://ganwith.jp/life/recipe.html
食事との向き合い方
https://ganwith.jp/life/nutrition.html

症状と食事の工夫

多発性骨髄腫の治療中、気になる症状があらわれたときに活用できる食事の工夫があります。
薬物療法や放射線治療を受けているときなどに、もしも食欲がなくなったときには、副作用の強い時期を過ぎれば少しずつ食べられるようになることが多いです。食べられるものを少しずつ、時には少量でもカロリーの高いものを選びながら食べるなどの工夫を行い、必ずしも無理に普段通りの食事をしなくてもよいでしょう。食べる気になったときにすぐに食べられるように近くに好きなものを用意したり、食事の盛り付けや味付けの工夫をしたりといったことも有効です。

また、吐き気や嘔吐があるときには、刺激やにおいの少ないもの、冷たいものや、あっさりとしたもの、口当たりのよいもの、のみ込みやすいものであれば、食べやすいようです。

吐き気や嘔吐の原因によっては、無理して食べない方がよい場合もありますので、担当医に相談してください。骨が弱まるから病気だからと、カルシウムを取りすぎるのは避けるようにしましょう。多発性骨髄腫の治療中はさまざまな要因で血液中のカルシウムの値が変動するので、高カルシウム、低カルシウムを避けるように慎重に観察し、適切にコントロールすることが必要です。高カルシウム血症は危険な症状を起こしますので、過剰な摂取はかえって悪影響を及ぼす可能性があります。あまり意識せず、一般的な食事のなかでの自然なカルシウム摂取を心がけてください。

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