乳がんのデータ
~先生からのメッセージ~
乳がんは、女性のがんの中で最も多く見られるものです。そのため友人や知人などが乳がんになった…という経験のある方も多いでしょう。
食生活やライフスタイルの変化とともに、乳がん患者さんの数は近年急激に増加しています。しかしその一方で、病気を克服された方が多くいらっしゃることもわかっています。
日本における乳がんの動向を、データで見てみましょう。
乳がん患者さんは増えている?
こちらは、1985年以降の日本のがん患者数の推移です。さまざまな部位のがん患者数と比較すると、乳がんの増加の幅は特に大きくなっており、今や女性がかかるがんの中で最も多いものとなっています1)。
女性が活躍していく社会にとって、乳がんの新規発症の抑制、乳がん患者さんの社会復帰は大きな課題といえるでしょう。
40歳代の女性が特に大きな脅威にさらされています
高齢になるにしたがってその発症頻度が増えるのが多くのがんの特徴ですが、乳がんは、40代から50代の女性に多く発症することがその特徴です1)。乳がんは日本人女性がかかるがんで最も多いがんですが、一方で日本人女性のがんによる死亡数を見てみると、乳がんは4位となっています1)。
発症数は多いものの、乳がんを克服した女性が多くいらっしゃることがよくわかるデータです。
乳がんの患者さんが増えている背景には、女性のライフスタイルの変化や生活習慣の変化があるのではないか、と言われています。乳がんを引き起こすリスク因子というものがいくつかわかっていますが、そういった因子を避けて健康的な生活を心がけることも、乳がんとの闘い方の一つであると言えます。