~先生からのメッセージ~
乳がんの発症リスクとなる生活習慣などの因子は、いくつかの研究の中で述べられています1)。ですが実際は、それらの要因が複雑にからみ合ってがんの発症に至るので、何が直接の原因なのかは誰にもわからないのです。原因に過剰にこだわることは、乳がんに悩む方をさらに追い詰めることにしかなりません。
しかし、人間の体は毎日の食事と生活習慣の積み重ねでできています。改善すべき生活習慣などを知ることは、がんの治療中の方にも、がんの予防を考えている方のどちらにも有益です。
乳がんの原因
乳がんがどのようにできるのかは未だ解明されていません。しかし、発症リスクを高める要因は明らかになりつつあります。
主な要因には、女性ホルモンであるエストロゲンの過剰、年齢、遺伝子の異常などその人の体質や生まれに関わるものと、肥満や喫煙など生活習慣に関わるものの両方があります1)。
昨今の乳がん患者数の増加には、日本人の生活習慣の変化が関わっているとされています2)。
生活習慣を見直し、乳がん予防を意識しましょう。
乳がん増加の背景には、食生活の欧米化や、女性のライフスタイルの変化があると考えられています。
乳がんのリスク因子が当てはまるからといって必ず乳がんになるわけではありませんが、生活習慣の中で、乳がんの発症に関わることが明らかな要因を避けることが、乳がんの予防につながります。
乳がんのリスクであることがわかっているのは、肥満や過度の飲酒、そして喫煙などです。
健康的な生活を送ることが乳がんの予防にもなっているんですね。
このページの監修をしている先生
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坂井 威彦 先生
がん研究会有明病院
乳腺センター 乳腺外科 副部長
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原 文堅 先生
がん研究会有明病院
乳腺センター 乳腺内科 副部長