放射線治療の副作用


~先生からのメッセージ~
放射線治療は毎日行うもののため、副作用が心配な方も多いでしょう。
乳房周辺にのみ照射するため、髪の毛が抜けるといったことはありません。多くは照射部位の症状としてあらわれます。
ここでは代表的な副作用のあらわれる時期と対処法をご紹介します。
あまり不安になる必要はありませんが、治療前の心構えとして理解しておくとよいでしょう。
放射線治療中~終了後すぐにあらわれる副作用

放射線治療が終了後しばらくしてからあらわれる副作用
放射線治療には晩期副作用といって、治療後数か月~数年経ってあらわれるものがあります。乳がんでは重大なものの頻度は少ないので、心配することはありません1)。
下記は、起こる可能性のある晩期副作用ですが、症状が辛い場合、日常生活に支障がある場合は放射線治療を受けた病院を受診しましょう。
- 肺炎(放射線肺臓炎、器質化肺炎):持続する咳や微熱、胸痛、息苦しさ、倦怠感など
- 照射部位のかさつき、かゆみ、赤み:保湿が効果的です
- 温存した乳房が少し小さくなる
1)参考:日本乳癌学会編:患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版, 金原出版, 2023, p136-137