乳がんの治療を受けている乳がんの治療を受けている

乳がん治療中の生活について乳がん治療中の生活について

辛い症状にはこう対処しましょう

~先生からのメッセージ~

乳がん治療に伴う副作用の中でも、吐き気・嘔吐、疲れやだるさは特に辛いものです。また抗がん剤により免疫力が低下するため、感染症対策も考慮しなければなりません。
ある程度の副作用は避けられないものですが、がまんしなければならないものではありません。副作用が出ているからといってお薬が効いているということにはなりませんので、辛いときには必ず医師に相談しましょう。患者さんが快適に日々を過ごせるようにすることも、治療の一部です。

発熱

発熱は、感染に伴う症状として一般的なものです。
乳がん薬物療法中には、免疫力低下によって発熱することがよくあります。
珍しい症状ではありませんが、できるだけ悪化させないために、正しい対処が必要です。

どんな症状?

熱が上がるとともに、寒気やふるえ、関節痛などがあらわれることがあります。
お薬が骨髄にダメージを与えて白血球の量が減り、感染しやすい状態になっていることが発熱の原因です。

対処法は?

37.5℃以上の発熱の際は、処方されている抗生物質をすぐに飲みはじめましょう。
少なくとも3日間は飲み続けてください。抗生物質を飲みはじめて3日たっても熱が下がらない場合や症状が強くなる場合は、主治医に相談しましょう。
日常生活では、感染予防対策(うがい・手洗い、人込みを避ける、マスクを着用するなど)が有効です。

すべてのお薬で発熱が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

吐き気

がん治療の副作用というと、吐き気を思い浮かべる方が多いことでしょう。実際、吐き気は乳がん薬物療法の副作用の中でも頻度が高いもののひとつです。
ですがその分、吐き気を抑えるための対処法が確立しています。
あまり不安にならず、主治医と一緒に乗り越えていきましょう。

どんな症状?

吐き気は、治療の直後に始まることもあれば、時間が経ってから起きることもあります。嘔吐を伴うこともあります。

対処法は?

点滴の前に吐き気予防のお薬を入れるほか、点滴後にも自宅で飲むための吐き気止めが処方されますので、指示に従って服用しましょう。
日常生活では、匂いのつよいもの(化粧品や芳香剤も含む)を避けたり、消化のよいものを少しずつ食べる、服装はゆったりとしたものにする、などの工夫が有効です。
吐き気のために水分がとれなくなってしまった場合は、脱水になることもあるので主治医に相談しましょう。

すべてのお薬で吐き気が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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食欲不振

食欲不振は、がんそのものの症状や治療、心の状態などさまざまな要素が影響して起こります。
食事は生活の中の楽しみであると同時に、体力を保つためにも重要なものです。
治療中だから食欲がなくて当たり前、などとがまんせず、主治医に相談しながら、ご自分の状態にあった対応策を考えていきましょう。

どんな症状?

食事の量が減る、食事の量は変わらないが無理に食べている、など。
食欲不振の原因によって対応策が異なるため、症状の程度や期間を主治医に伝え、必要に応じて検査を受けるようにしましょう。

対処法は?

治療が原因の場合は、治療スケジュールから症状の出る時期が予測できるため、主治医の指示に従って食事の工夫をしていきます。
食事の際は、栄養バランスや量、時間にあまりこだわらず、食べたいものを食べたいときに、食べられる量だけ摂るようにしましょう。少量で多くのエネルギーを補給できる栄養補助食品を活用するのもよいですね。
不安感や気分の落ち込みによる食欲不振には、抗不安薬や抗うつ薬が処方されることがあります。

すべてのお薬で食欲不振が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

脱毛

女性なら誰でも、治療の副作用による脱毛を不安に思うことでしょう。
残念ながら、乳がん薬物療法による脱毛を予防する方法は、現代の医学では見つかっていません。ですがこの脱毛は一時的なもので、治療が終わればまた自分の髪の毛が生えてきます。
また今は、乳がん患者さんのためのおしゃれなグッズが数多く販売されています。
そのようなグッズも活用しながら、治療中も自分らしさを楽しみながら過ごしましょう。

どんな症状?

ほとんどの髪の毛、まゆ毛、まつ毛の脱毛。
脱毛は多くの場合、治療開始の数週間後から始まります。

対処法は?

脱毛を防ぐ確実な方法はないため、脱毛による外見の変化に対して対応していくことになります。
具体的には、ウィッグや帽子、ヘアアクセサリーを使ったおしゃれや、つけまつ毛を使ったメイクなどの方法があります。
乳がん治療中の脱毛への対処については、おしゃれを楽しみましょう-ヘアスタイルを楽しむをご覧ください。

すべてのお薬で脱毛が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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便秘

便秘は、多くのお薬であらわれる副作用です。
しかし通常の場合と同じように、食事の内容や摂取している水分量、運動量などの生活習慣も大きく影響しています。
快適に過ごすためにも、バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動など健康な生活習慣を心がけてみてはいかがでしょうか。

どんな症状?

心地よい排便ができない状態です。
便秘が続くと、おなかが張る、吐き気がする、食欲が低下するなど、さまざまな影響があります。

対処法は?

辛いときは、処方されている下剤を指示にしたがって飲みましょう。
それ以外にも、水分や食物繊維を多くとることや、無理のない範囲での運動が有効です。
排便の回数、便のかたさや量などを可能な範囲で記録しておくと、その後の治療に役立ちます。
おなかの張りがひどいとき、腹痛や嘔吐があるときは、腸閉塞の可能性もあるため、主治医に相談しましょう。

すべてのお薬で便秘が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

下痢

下痢はお薬であらわれる副作用のひとつです。
また食事の内容やストレスによっても起きることがあるため、下痢の原因に応じた治療を行うことが必要です。そのためには、下痢が起きたときの状況や症状、食事内容、下痢の性状、回数などを記録しておくと主治医に報告する時に助けになります。

どんな症状?

排便回数が増え、便は柔らかく、水状になることもあります。
下痢が続くと、おしりの皮膚がただれて痛みや炎症が起きたり、ひどい場合には脱水症状になってしまったりします。

対処法は?

下痢の間は、脱水を避けるために十分に水分を補給し、冷たいものや刺激物を避け、おかゆなど消化のよいものを食べるようにします。
下痢があらわれた時期(点滴後〇時間後、など)、詳しい症状(発熱のあり/なし、痛みのあり/なし、便の状態など)、回数などを可能な範囲で記録しておくと、その後の治療に役立ちます。
下痢症状が強い場合には主治医に連絡をしましょう。あらかじめ下痢止めが出ている場合はそれを服用しましょう。

すべてのお薬で下痢が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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疲労感

乳がんという大きな病気の治療中は、普段よりも疲れを感じやすいことでしょう。また、薬物療法を行っている時には副作用として疲労感を感じている場合もあります。
疲れを感じたときは無理をせず、体調が許せば軽い運動や散歩、趣味の活動を楽しんで、気分をリフレッシュさせましょう。

どんな症状?

体がだるい、何もする気がおきない、集中できない、など。
お薬の副作用のほか、治療に伴う痛みや不安、気分の落ち込み、貧血などが原因となっていることがあります。

対処法は?

疲労感に対する有効な治療法は確立していません。疲労感の原因と考えられる症状があればまずそちらに対処し、疲労感については症状に合わせたお薬や、運動療法で対処します。
日常生活では、無理せず休息をきちんととるように心がけましょう。

すべてのお薬で疲労感が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

口内炎

できると痛い口内炎も、乳がん薬物療法中によくみられる症状です。
口内炎があると食事が十分にとれなかったり睡眠不足になったりして、体力低下を引き起こしてしまう可能性があります。
口内炎の痛みをおさえるためのさまざまなお薬がありますので、たかが口内炎と思わず、主治医に相談してみましょう。

どんな症状?

いわゆる口内炎として知られるアフタ性口内炎のほかに、口の中の痛みや違和感、熱いものや冷たいものがしみる、出血、腫れ、乾燥などが挙げられます。
薬物療法のお薬が口の中の粘膜に作用して口内炎となるほか、薬物療法で免疫力が低下したことによる口内の細菌感染も原因となります。
薬物療法による口内炎は、治療が終了すればおさまります1)

対処法は?

痛み止めや清潔を保つためのうがい薬がありますので、症状を感じたらまず主治医に相談しましょう。
また口内炎は予防が肝心です。歯みがき・うがいはもちろん、歯間ブラシなども使って口内を清潔に保ちましょう。
体力をつけることも、口内炎の予防や治療に役立ちます。薄味の料理ややわらかいもの、人肌程度に冷ましたものは、痛みがあっても比較的食べやすいものです。

すべてのお薬で口内炎が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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味覚の変化

食べ物や飲み物の味は、私たちの舌にある味細胞が味を感じることで認識されます。乳がん薬物療法中には、この味細胞がお薬によってダメージを受けることがあり、それが味覚の変化としてあらわれます。
味覚が変化したら食事が楽しめない…とがっかりしてしまったかもしれませんね。ですが味覚の変化をできるだけ抑え、治療中も食事を楽しむために推奨されている工夫があります。

どんな症状?

何も食べていないのに味を感じる、味に違和感がある、味を感じにくい、塩味やしょうゆ味を苦く感じる、など。
味細胞のダメージによるもの以外に、舌や歯の汚れ、唾液の少なさが原因で味覚の変化が起きている場合もあります。
薬物療法による味覚の変化は、治療終了後にしだいに回復していきます。

対処法は?

こまめなうがいや歯みがきで、口内を清潔に保ちましょう。また、あめやガムで唾液を分泌させることも推奨されています。
食事については、味覚変化の症状に合わせて調味料を工夫してみましょう。インターネットで、がん薬物療法による味覚変化に対応したお料理のヒントを調べることができますので、参考にしてもよいでしょう。

すべてのお薬で味覚の変化が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

しびれ

乳がん薬物療法の副作用によるしびれは、専門的な言葉では「末梢神経障害」といい、手足の指先などの身体の末端に、しびれやジンジンとした感覚があらわれるものです。
命に関わるようなものではありませんが、細かいものがつまみにくい、ボタンがかけにくい、やけどやケガに気付かない、つまづきやすい、など日常生活に影響が出ることがあります。
副作用によって起こったしびれに対して確実に効くとされている薬剤はありません。ですが、日常生活のちょっとした工夫で、状態の悪化を防ぐことが可能です。

どんな症状?

手先や足先のしびれ・刺すような痛み、感覚が鈍くなる、など。
しびれの影響によって、服のボタンがかけづらい、ものをよく落とす、文字がうまく書けない、など行動に変化があらわれることもあります。
お薬の投与後、数日から数週たってからで症状があらわれる場合があります。

対処法は?
しびれているところを温める:
症状がやわらぐことがありますので、靴下や手袋で手先・足先を保温しましょう。
血行をよくする:
入浴中にやさしくマッサージする、無理のない運動で血行をよくしましょう。きつめの靴下や締め付けるようなアクセサリーは、避けましょう。
冷やさない:
手足に冷たい刺激を与えることで、症状が悪化することがあります。手洗いや洗顔時はお湯を使う、水仕事のときはゴム手袋をつける、など冷やさない工夫をしましょう。
しびれを感じるような体の違和感を覚えたら、がまんせず主治医の先生に相談してみましょう。

すべてのお薬でしびれが起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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むくみ

日常生活でも、足のむくみに悩んでおられる方は多いのではないでしょうか。
しかし乳がん薬物療法の副作用によるむくみは、体重が増えてしまうほど重症化してしまうこともあります。
女性にとっては特につらい症状ですが、主治医に相談しながら、悪化させないような工夫をしていきましょう。

どんな症状?

点滴回数が増えるにつれて、下半身などにむくみがあらわれます。手術した側の腕は、特にむくみが出やすいともいわれています。
このむくみは、治療が終了すれば次第に回復しますが治るまでに時間がかかることもあります。

対処法は?

病院では、点滴の前にむくみ防止のお薬が使われます。点滴後に自宅で飲むためのむくみ防止のお薬が処方されることもありますので、指示に従ってきちんと飲みましょう。
日常生活では、通常のむくみ予防策と同じように、塩分の摂りすぎに気を付ける、手足を高くして寝る、長時間の立ち仕事は避けるなどの対策が有効です。
むくみは体内に余分な水分が貯まってしまうことで起きますが、それによって心臓に負担がかかることがあります。急に体重が増えた、息切れがひどくなったなど、症状が強い場合は利尿剤などの処方が必要となることもありますから主治医に相談しましょう。

すべてのお薬でむくみが起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

関節痛

関節痛というと、加齢に伴ってあらわれる症状のように思われがちですが、乳がん薬物療法の副作用としても起こることがあります。
整形外科による治療が必要な場合もあるので、症状が軽くても、必ず主治医に相談するようにしましょう。

どんな症状?

関節の痛み、こわばりなど。
痛みが強い場合は、原因となっているお薬を中止することもあります。

対処法は?

痛み止めや湿布が処方された場合は、指示に従って使用します。
また定期的な軽い運動は、関節の痛みの軽減に効果的であるという報告があります1)。それ以外にも、運動は肥満予防などさまざまな効果が期待できます。主治医に相談のうえ、運動習慣を身に付けるのもよいでしょう。

  • 1)Irwin ML, et al.: J Clin Oncol. 2015;33:1104-11.

すべてのお薬で関節痛が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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筋肉痛

乳がん薬物療法の副作用で、筋肉痛が起きることがあります。
がん治療の副作用で筋肉痛、というと少し意外に思うかもしれませんが、お薬が神経にダメージを与えるために起きる症状です。

どんな症状?

肩や背中、腰などの筋肉の痛み。
多くはそこまでひどい痛みではなく、また数日で収まります。

対処法は?

通常の筋肉痛に対する対応と同じく、入浴やマッサージで血行をよくすることが効果的です。痛みが強い場合は、痛み止めの薬や湿布が処方されます。

すべてのお薬で筋肉痛が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

腹痛

乳がん薬物療法中にあらわれることのある症状の一つに、腹痛があります。
腹痛の多くは下痢や便秘に伴うものですが、使用しているお薬によっては、重大な病気につながる症状である場合があります。

以下のような場合は、重い病気の初期症状である可能性がありますので、すぐに受診しましょう。

  • 強い腹痛がある
  • 嘔吐・吐き気が続く
  • 強い腹部膨満感がある

すべてのお薬で上記の症状が起きるわけではありません。

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骨の痛み

白血球が低下することで生じる感染や発熱を防ぐために、白血球を増加させるG-CSF製剤という薬剤を使用された場合に起こることがあります。

どんな症状?

背骨や骨盤、あるいは関節に、痛みがあらわれることがあります。これは、好中球が骨髄の中で急激に増えているために起こると考えられています。

対処法は?

痛み止めが処方されることがありますので、指示に従って服用します。

爪の変色と変形

乳がん薬物療法による副作用の中には、手足の爪の変色・変形というものもあります。
爪に症状があると、家事や仕事の支障になるだけでなく、爪のおしゃれもできないために、気になる方は多いことでしょう。
ですが、ケアや保湿をていねいに行うことで、症状の進行をなるべく抑えることができます。

どんな症状?

手足の爪がもろくなる、爪が浮き上がったり変形する、筋が入ったり変色する、などの症状がみられます。痛みはある場合とない場合があります1)
これらの症状は、治療が終わると数か月~1年で元に戻ることがほとんどです2)

対処法は?

爪がもろくなっているので、爪切りは使わずに爪やすりで短く整えるようにしましょう。オイルやクリームで保湿することで、症状の悪化を防ぐことができます。
お手入れは、爪を傷つけないようにやさしく行いましょう。
乳がん治療中の爪のおしゃれについては、おしゃれを楽しみましょう-メイクを楽しむをご覧ください。

すべてのお薬で爪の変色・変形が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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めまい

乳がん薬物療法中に、めまいを感じることがあります。
治療に関連する原因としては、お薬が骨髄へダメージを与えることで起きる貧血によるもの、ホルモンの変化によるものが挙げられます。また、栄養状態の低下によって起きることもあります。
めまいは日常で感じることの少なくない症状ですが、毎日を快適に過ごすためにはぜひ治しておきたいものです。めまいを感じたら、がまんせずに主治医に相談してみましょう。

どんな症状?

ぐるぐる回る感じ、ふわふわしている、気が遠くなる、目の前が暗くなる、など。
貧血の場合は、ほかにふらつきや頭痛、息切れなどが起きることがあります。

対処法は?

貧血に伴うめまいの場合は、鉄剤やビタミン剤で治療を行います。重度の貧血では、輸血が考慮されることもあります。
ホルモン作用による目まいの場合は、漢方薬などで対処します。
日常生活では、バランスのよい食事でタンパク質を積極的に摂取することを心がけ、休息もきちんととるようにするとよいでしょう。

すべてのお薬でめまいが起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

涙が出る(流涙)

乳がん薬物療法の副作用が目の症状としてあらわれる、というと、驚く方も多いのではないでしょうか。
吐き気や脱毛といった一般に知られている副作用に比べ、目の症状の認知度は低く、患者さん自身も副作用とは気づかないことがあるようです。
ものがよく見えることは、日常生活を快適に過ごすための重要な要素です。以下のような症状がある場合、何か目に変化を感じた場合は、がまんせず、主治医に相談してみましょう。

どんな症状?

お薬の影響により、涙の通り道である「涙道」という部分が狭くなることや、角膜という眼の表面が傷つくことで、涙の行き場がなくなって目からこぼれ落ちる、つまりつねに涙っぽい、涙が止まらないという症状です。

対処法は?

眼科で治療が行われます。涙が止まらない症状があれば主治医に相談しましょう。
軽症の場合は点眼薬で涙に含まれるお薬を洗い流し、涙道を通すための処置を行います。
涙道障害が進行している場合は、人工のチューブを涙道に入れて、涙が通るようにすることがあります。

すべてのお薬で症状があらわれるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

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発疹

乳がん薬物療法によって、皮膚に発疹があらわれることがあります。
かゆみや外見に影響があるため、多くの人にとってはつらい症状ですが、治療によって消えていくことがほとんどです。なるべく悪化させないように、日常のケアを続けることが大切です。

どんな症状?

手足の皮膚に赤いポツポツした発疹があらわれます。かゆみを伴うこともよくあります。

対処法は?

症状が強い場合には、飲み薬や塗り薬が必要になることもあるため、症状があらわれたら主治医に相談しましょう。
普段から、保湿や日焼け予防などの基本的なケアを続けておきましょう。お手入れには、アルコールを含まない製品を使いましょう。

すべてのお薬で発疹が起きるわけではありません。
また、症状には個人差があります。

清水先生から、あなたへのメッセージ

医学の進歩により、副作用を抑える技術は向上し、吐き気止めもいろいろな種類のものが登場しています。それでも、仕事や家事を行いながら吐き気・嘔吐、だるさに耐えるのは並大抵のことではないでしょう。抗がん剤治療の目的は、がんを抑えて患者さんに自分らしい生活を送っていただくことです。ですから、辛い副作用に無理に耐える必要はありません。
辛いときに医師に相談していただくのはもちろんですが、お薬のプロフェッショナルである薬剤師さんにお話を聞いてみるのもよいかもしれません。薬剤師さんも、あなたを支えるチームの重要な一員です。

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