どんな検査をするの?

卵巣がんと確定するには?

監修 近畿大学医学部 産科婦人科学 教授 
松村 謙臣 先生

腫瘍が卵巣がんかどうかは手術後に確定します

卵巣は体の奥に存在する臓器のため、検査のための組織を採取することが困難です。
そのため先に手術を行い、摘出した腫瘍を調べて悪性かどうかを判断します。

卵巣は体の奥にあるため、手術をせずにがんの診断、どこまで広がっているかなどを正確に知ることが難しくなっています。そのため手術中にお腹の中をよく観察し、摘出した腫瘍を検査して詳しいがんの情報を得ることになっています。
腫瘍ががんかどうか、またどのような顔つき(組織型)をしているかは、採取した組織を検査して判定します。結果が出るまでには2~3週間かかります。がんの広がり方は、手術時の視診・触診によって判断されます。
卵巣がんの治療法は、その顔つきと広がり方で決定されます。

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専門医からのメッセージ

いきなり手術をする、となると、戸惑われる方が多いことでしょう。腫瘍ががんかどうかの判定は手術中にも行われます。これは過剰な手術を避けるためのもので、この検査で確実にがんである、といえる場合にしか、がんとしての手術は行われません。もしこの検査で良性と判断された場合は、初回の手術では最低限の処置のみで済ませることがあります。最初から進行がんが予測される場合はまず手術を行い、がんの広がりの観察と組織採取だけを行い、その後に抗がん剤を使って縮小させた後、もう一度開腹手術を行う場合もあります。
もし患者さんが将来妊娠を希望される場合は、手術前に担当医に相談することが可能です。
このように、卵巣がんの手術は患者さんの安全や希望を最大限に考慮して行われますので、気になることや要望は、ぜひ担当の先生に相談してみてください。

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