どんな治療をするの?

監修 近畿大学医学部 産科婦人科学 教授 
松村 謙臣 先生

卵巣がんの治療では、まず腫瘍を摘出する手術が行われ、その後、がんの進行度に応じて薬物療法を追加するのが一般的な進め方です。
卵巣や卵管、子宮をすべて摘出するのが標準的な手術法ですが、いきなりそのような手術をするとなると、少し不安になってしまうかもしれません。しかし卵巣がんでは、摘出した腫瘍を病理検査にかけ、がんのタイプを確認することが、その後の治療において重要です。

治療の全体像

卵巣がんでは、最初に手術で腫瘍を摘出して病理検査を行い、その結果からがんの広がり方(ステージ)、がんの顔つき(組織型)の判定をします。ステージと組織型を総合して、適切な治療法を決定します。

  • ※がん細胞の形状や状態

手術療法

卵巣がんでは、がんの大きさや広がり方に関わらず、まず手術が行われます。腫瘍をできるだけ摘出するために、卵巣・卵管、子宮、大網をすべて摘出するのが標準的な手術内容です。

  • ※お腹の臓器を覆う組織

薬物療法

卵巣がんは、組織型にもよりますが、抗がん剤の効きやすいがんとされています。手術の後に薬物療法を追加することが一般的ですが、お腹の中にがんが広がっているような場合は、手術前に薬物療法をすることもあります。

放射線治療

卵巣がんでは、放射線治療はがんが再発した場合に、辛い症状を和らげるために行われることがほとんどです。

妊娠の可能性を残す治療について

特に妊娠を希望して、卵巣がんが一定の基準(ごく早期でがんが片方の卵巣に留まっている、など)を満たした場合に、妊娠の可能性を残した治療を考えることができます。

再発に対する治療

再発した卵巣がんに対しては、症状を和らげるために化学療法を行うことが一般的です。
再発した時期によって、使うお薬が異なります。

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