子宮体がんってどんながん?

子宮体がん(子宮内膜がん)とは?原因や生存率に
ついて

監修 独立行政法人国立病院機構
四国がんセンター 婦人科 手術部長 
竹原 和宏 先生

子宮体がん(子宮内膜がんとも呼ばれます)の患者数は近年大きく増加しており、特に50歳代の方の発症が目立ちます1)。しかし初期から不正出血があらわれることが多いため早期に見つかりやすく、適切に治療をすれば、それほど経過の悪いがんではありません。
このサイトでは、子宮体がんについて知っておいていただきたいことを解説しています。
もし何か症状を感じても慌てないように、子宮体がんについて正しい知識を身に付けておきましょう。

  1. 1)国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

子宮体がんとは

子宮は、下部1/3の子宮頸部と、上部2/3の子宮体部で構成されています。
子宮体部は子宮の奥側に位置し、出産まで胎児を育てる部屋としての役割があります。
子宮体部の内側を覆う子宮内膜に発生するがんが、子宮体がんです。

子宮・卵巣の構造を示したイラスト

子宮体がんの原因や症状は?

子宮体がんは、子宮内膜が異常増殖してがん化することで発症します。子宮内膜の増殖には女性ホルモンが関与しているため、ホルモンバランスの崩れが子宮体がんのリスク因子となります。ほかに肥満や高血圧も、子宮体がんのリスク因子であるとされています2)
代表的な症状は不正出血(生理期間以外の出血、閉経後の出血)で、初期からみられます。がんが進行してくると、おりものの異常や下腹部痛などの症状があらわれます。

  1. 2)日本婦人科腫瘍学会編:患者さんとご家族のための子宮頸がん子宮体がん卵巣がん
    治療ガイドライン 第3版,金原出版,2023,p.78-81

子宮体がんの罹患率や生存率は?

2019の1年間で17,880人が子宮体がんと診断されており、50歳代で発症する方が多くなっています1)
子宮体がんの患者数は年々増加していますが、その一方で早期発見がしやすく、すぐに治療をすれば経過のよいがんです。

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