乳がんと診断された乳がんと診断された

乳がんの薬物療法
②ホルモン療法と副作用
乳がんの薬物療法
②ホルモン療法と副作用

手術後に行うホルモン療法

~先生からのメッセージ~

手術で乳房のがんをすべて取り除いたとしても、全身のどこかに潜んでいる小さな転移がんが再び増殖してしまう可能性があります。そのため女性ホルモンによって増殖するホルモン受容体陽性乳がんでは、手術後にホルモン療法が行われます。手術後のホルモン療法の目的は、乳がん細胞の栄養となる女性ホルモンを減らしたり、がん細胞が女性ホルモンを取り込むのを防いで再発を予防することです。

術後ホルモン療法

手術後も体に残るがん細胞の増殖を抑え、再発・転移を予防します。

どんなお薬を使う?
治療期間は?
  • 閉経前:抗エストロゲン薬5年±LH-RHアゴニスト製剤2~5年
  • 閉経後:アロマターゼ阻害薬5年または抗エストロゲン薬5年
  • 副作用に比べて再発予防の利益が多いと判断される場合はさらに5年
    (合計10年)の実施を推奨
どんな効果がある?
  • リンパ節転移によって全身に広がっている可能性のあるがん細胞、手術で取り切れなかった可能性のあるがん細胞を根絶させ、遠隔転移や乳房内での再発を予防します。
閉経前後で違いは? 上記のとおり、使用薬剤が異なります。

日本乳癌学会編:患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2019年版, 金原出版, 2019, P184-5より作成

サブタイプによって、さらに別のお薬を併用する場合があります。詳しくは「サブタイプによる治療法の分類」をご覧ください。

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